
注目集まるゴールドシップは阪神コースでの成績が7戦6勝2着1回と連対100%の相性超抜のコースだ。
ただ、何で阪神コースで好走できて府中や京都などでは凡走したりと一長一短の成績になるのか、少し深く掘り下げて検討をしてみたいと思う。
ただし、その検証内容は当然宝塚記念で役立つ情報に成りえないといけない。
そう考えたとき、検証する内容としてベストだと思ったのは、
・阪神2200mでの勝馬データ
を振り返ってみることが大いに役に立つのではないかと思えた。
過去10年の阪神2200mの勝馬データから傾向や参考となる情報が得られたらと思う。
阪神コースは開幕直後は時計が速いが、馬場が荒れてこれば非常に時計が掛かるコースに変貌を遂げる。
宝塚記念は最終週となるため、当然馬場状態は悪くなっていると見込んで良いだろう。
だから、時計が速い勝負にはならないだろうし、そのようなデータはあまり役には立たないと思う。
そういった意味合いから、阪神2200mでの走破時計毎のデータを作成して分類していきたい。
そう思い作成したのが以下の表だ。
まずは参照して欲しい。
阪神2200mにおける勝馬のPCIデータ
平均 | 最もペースが 遅かった時 | 最もペースが 速かった時 | ||||
走破時計 | PCI | 上がり 3F | PCI | 上がり 3F | PCI | 上がり 3F |
---|---|---|---|---|---|---|
~2分10秒9 | 52.8 | 34秒9 | 54.0 | 34秒6 | 51.5 | 35秒2 |
2分11秒0~2分11秒9 | 52.6 | 35秒2 | 56.0 | 34秒4 | 52.4 | 35秒2 |
2分12秒0~2分12秒9 | 54.2 | 35秒0 | 58.5 | 34秒0 | 51.3 | 35秒8 |
2分13秒0~2分13秒9 | 55.2 | 35秒1 | 58.3 | 34秒3 | 51.2 | 36秒1 |
2分14秒0~2分14秒9 | 55.2 | 35秒3 | 59.9 | 34秒2 | 50.6 | 36秒5 |
上記に阪神2200mでの勝馬達のPCIと上がり3Fのタイムを示してみた。
PCIというのは、勝馬が刻んだペースだと思っていただければOK!
ちなみに、PCIの値からペースを判断するには、以下の別表を目安にして貰えたら良いと思う。
<※別表 PCIの目安データ>
ペース | PCIの値 |
---|---|
ハイペース | ~46未満 |
ややハイペース | 46以上~48未満 |
平均ペース | 48以上~52未満 |
ややスローペース | 52以上~54未満 |
スローペース | 54以上~ |
後は、データに着目して分析をしていこう。
先週のレースを見ている限り、今回の宝塚記念の走破時計は2分12~13秒台での決着になるように思う。
だから、その部分を赤く表示している。
データを眺めていると、次の3つの事が言えるのではないかと思った。
・勝馬の平均的なPCIはスローペースである
・どんなにペースが遅くなっても、ラスト3Fは34秒以上掛かっている
・どんなにペースが速くなっても、勝馬は平均的なラップを刻んでいる
という3つの重要な解釈ができるのではないだろうか。
これらの結果から、
阪神の2200mという距離での特性は、
■ 平均的にみるとにペースが落ち着きやすい
■ ある程度時計が掛かる為、切れ味で勝負したい馬は要注意
■ ハイペースの逃げ・先行て押し切るのは相当難しい
ということが言えると思う。
ゴールドシップは、時計がある程度掛かって、ラスト3Fも時計が掛かるコースが大得意だ。
なぜゴールドシップが宝塚記念を2連覇しているのか、上記の表を見れば分かる人には分かるだろう。
ちなみに、ゴールドシップが2012年の宝塚記念で刻んだPCIは54.4、2013年ではPCIが55.1だった。
平均ペースとスローペースの境目あたりが得意な馬なんだと思われる。
上記の解釈から、ゴールドシップの3連覇が非常に濃厚な感じを受けるが、後は少しゴールドシップの死角がないかも探っておきたい。
2年前の宝塚記念ではシルポートが大逃げしてかなりのハイペースとなったが、ゴールドシップは動じずに自分のペースを守ってレースをして快勝している。
だから、ハイペースになったとしてもそれは死角にはならない。
となると、残された可能性としては極端に遅いスローペースになった時だろう。
ヨーイドンの競馬になった時、ゴールドシップは弱いと思う。
今回の登録馬を見る限り、これといった逃げ馬の存在は見当たらないだけに、超スローペースになる可能性は検討する必要があるだろう。
現に、今年1月のアメリカJCC(G2)ではまさにこのケースが当てはまる。
単勝が1.3倍だったにも拘わらず、スローペースに泣いて7着と敗退している。
まぁ、競馬ファンとしては偉業の同一G1の3連覇を応援したいだろうけれど、馬券は別で考えたいところ。
あなたなら、上記のデータをどう考えます?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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